難関国家資格で史上最年少の女性合格者が誕生しました(技術士第一次試験)

技術士とは、「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項について、計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらの指導の業務を行う者」と定義されており、まさにエンジニア最高峰の資格であるといえます。この技術士になるために必要な技能を取得する資格として「技術士補」があり、こちらは実務経験が必要とされないことから、今年度も本校ではたくさんの学生が挑戦しました。
本校からは、見事19名の皆さんが合格しました。その中でも、女性としては最年少での合格という快挙を成し遂げた制御情報工学科2年の遠藤彩華さんと、昨年度も挑戦し、あと1点というところで涙を飲んだものの、2回目の受験で見事合格した制御情報工学科3年の阿部あすかさん、佐藤蕗子さんにお話を伺いました。

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左から佐藤さん、遠藤さん、阿部さん

遠藤彩華さん(制御情報工学科2年)
「嬉しい気持ちはもちろんあるのですが、『女性では史上最年少』というのは、正直、自分自身が一番信じられないといった心境です。最初はやはり、すごく苦労したのですが、書店で技術士第一次試験の問題集を買ったり、インターネットから情報を仕入れたりして、ひたすら解きました。過去問題は・・・11年分くらい解いたと思います。私は寮生なのですが、夕食を済ませた後から消灯(だいたい19時頃から0時まで)まで、ずっと勉強しました。受験を勧めてくださった宍戸先生をはじめ、たくさんの先生にお世話になり、感謝しています。」

阿部あすかさん(制御情報工学科3年)
「今年は3年生になり、もう言い訳はきかないということで、今年こそは必ず合格しようと決めていました。勉強方法としては、去年に比べればわかるところも格段に増えたので、1問1問つぶしていこうと思い、先生方や先輩にお聞きしたりして、わからないところがないようにしました。私は学生会活動やクラブ活動(吹奏楽部)もやっているので、少しでも勉強の時間を作り出すために、吹奏楽の練習を少し削ったりしていました。あとは、授業と授業の間(10分)や、昼休みも全部勉強に充てて・・・。それも、周囲のみんなが理解してくれたからできたと思っています。試験日は高専祭の数週間前で(注:技術士第一次試験の日は10月12日、高専祭は10月30日・31日)、吹奏楽部は高専祭でコンサートも予定していたから、一番練習しなければいけないときなんですが、部員のみんなが、私が技術士補の勉強をしていることを理解してくれて、すごく感謝しています。また、お世話になった先生方、本当にありがとうございました。」

佐藤蕗子さん(制御情報工学科3年)
「去年、1点足りなくて不合格になったので、今年合格しなかったら、私は1年間で何も成長していないんだ、という思いで勉強しました。勉強方法はあまり変わらなかったのですが、心構えは大きく変わりました。また、3年生になって、昨年、技術士補の試験を受けたときに勉強した内容が授業に出てきて、授業の理解度が進んだというメリットがありました。
私は電車通学なので、電車の中や、駅からの移動も大事な勉強時間でした。駅から自転車に乗っている時も、ノートを前方のかごに入れて、信号待ちで止まっているときに見たりしていました。
また、今年度から前期末試験の時期が9月から7月にずれたので、正直助かりました。昨年度は、技術士補の試験の数週間前に学校の前期末試験がありましたが、今年は直前までに集中できました。
時間がなくて思うように勉強がうまく進まなかったときや、直前で緊張していたとき、宍戸先生をはじめ、たくさんの先生にお声をかけていただきました。本当にありがとうございました。」

鶴岡工業高等専門学校 掲載ページ
http://www.tsuruoka-nct.ac.jp/topics/2015/12/24/17984/