庄内から日本の教育を変える大学づくりをめざして

大学では一年間を2つの学期に分けるセメスター制が多く採用されていますが、東北公益文科大学では2015年度から、一年間を4つの学期に分けるクオーター制を導入しました。クオーター制の一学期は7週間で、同一の授業を週2回実施します。これにより集中して学ぶことが可能になりますので、そのほうが効率が良い科目はクオーター制で、逆にじっくり時間をかけて学んだほうが良い科目はセメスター制と、科目の特性に応じてクオーター制とセメスター制を併用しています(現在のクオーター科目は70%程度)。クオーター制の導入により、留学や中長期のインターンシップを行いやすくなりました。

さらに、今年度からは105分授業を導入しました(大学の授業は90分間が一般的)。導入のねらいは二つあり、一つ目はアクティブ・ラーニングの推進です。本学では開講科目の半分以上にこの教育手法が取り入れられていますが、グループワークやプレゼンテーション等、学生が主体的に取り組むスタイルの授業を増やす中で、90分では時間が不足するという課題がありました。105分授業を導入することで、じっくりと討論をする時間を設けたり、問題演習の時間を豊富に設定することが可能になりました。二つ目は実習時間の確保です。夏季や春季の休業期間は単なる休みではなく、短期語学留学やインターンシップ、資格取得に向けた実習が行われます。こうした学外での学修に複数取り組もうとすると、従来は日程調整が難しい状況にありました。90分の授業では試験も含めて16回の授業を行いますが、105分授業では14回で終わります。その結果、休業期間が長くなり留学や実習期間の確保がこれまでよりも容易になりました。

クオーター制や105分授業は、学生が主体的に学修し成長するための手段です。学生たちには、こうした仕組みを活用して積極的に学修に励み、有意義な学生生活を送って欲しいと考えています。東北公益文科大学は、庄内から日本の教育を変える大学づくりをめざして、今後も教育改革と人材育成に継続して取り組んでまいります。