地域学「山形の食と歴史」の授業の一環として、8月3日に一年生が畑の収穫作業を行いました。
「山形の食と歴史」では、山形県と米沢市の歴史と文化、置賜・村山・庄内・最上からなる4つの地域の多彩で豊かな在来作物や伝統野菜、様々な行事に伴う郷土食等、地域に根差した食の文化を講義・グループ発表等をとおして学びます。また、実際の農業体験をとおして学んだ内容を深めるとともに、地域の食文化に対する関心をより深めています。
農業体験といっても、栽培過程の多くを畑の所有者の方にお手伝いいただき、苗の植え付けと収穫が主な作業となりますが、それでも初めて畑作業をする学生にとっては、様々な感覚をとおして食と関わることは貴重な体験となっているようです。畑には、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ、すいか、ピーマン等を植えましたが、今年は猪や熊等の食害にあい、かぼちゃ、すいかは全滅と聞いています。このことは驚きと同時に、食と自然との関りを考えるきっかけを学生たちに与えてくれたのではないでしょうか。また、野菜が成長する様子を写した写真を学内に掲示しています。野菜の成長過程を眺める学生の姿を時折見かけますが、野菜への愛着を育てるととともに、収穫への期待を膨らませているように思います。
6月は遠隔授業、7月からは新型コロナ感染拡大防止対策を行うなかで対面授業が開始され、マスクの着用等、様々な制限があるなかでの収穫体験でしたが、平日でも収穫のために集まってくださる地元の方々に支えられながら、実際に土や成長した野菜に触れることで、収穫を楽しみ、多くのことを学んだのではないかと思います。この経験を今後の授業等において深めていきたいと思います。